名古屋大学教育学部附属学校のスーパーサイエンスハイスクール 本文へジャンプ
 
サイエンスリテラシープロジェクトT〜Science Literacy ProjectT〜

好奇心の扉をひらき、サイエンスリテラシーの基礎・基本を豊かに育む
 併設型中高一貫教育課程の、個性探求期(中学2年と3年)に、全生徒を対象に「科学講座」、「ものづくり講座」、「表現講座」、「地球市民講座」の4つの講座を設置する。
 また、単元により名古屋大学の農学部、工学部、理学部、国際言語文化部大学、文学部と連携した「学びの杜・総合コース」と共同して授業を実践する。2時間連続の生徒参加型、プロジェクト達成型の指導形態による、協同的な探究学習である。

基本コンセプト
サイエンスリテラシーの共通基盤となる力を養う。

基本コンセプト

1.自然観察力

2.実験技術力

3.もの作りによる創造力

4.科学への興味・関心

5.ことばや数式等による論理的思考力と表現力

6.科学技術の社会的課題に関する理解力



 SLPT

                     
    地球と市民     地球と市民

                               

    地球と市民     地球と市民
                     
                     


ものづくり講座(理科・数学)

@理科的な内容例: 

身近な疑問を探る科学実験、観察を行い理科教育の土台作りをする。この経験を通して、各自の自由研究だけでは体得できない追究方法や実験技術を生徒全員に身につけさせる。


A数学的な内容例:

 図形の証明を中心に、論理的思考力を伸ばす。少人数により、互いに教えあう等の手法を取り入れたり、何通りかの証明法を考え、互いに発表しあう。正しいことばを用いて相手に説明できるか、また自分の思いつかなかった証明法をまとめ整理し、論理的思考力の幅を広げるとともに数学的表現力を身に付ける。

 関数教材を中心に、身の回りにある現象、社会問題を式、グラフに表す力を伸ばす。数量の関係を式に表すこと、その変化の様子をグラフに表すことに慣れさせる。その中で、日常生活に結びついた数学的リテラシー、物事を論理的に考え合理的に表現する力、探求心を育成する。また、成果の検証として、数学検定にチャレンジさせ努力目標を与え、数学に関心を持たせる。




ものづくり講座(技術・美術・家庭)

@技術的な内容例:
 科学的な思考を必要とする題材を中心にものづくりをし、理論だけではものづくりができないことを体感する。例えばスターリングエンジン作りや、ブリッジコンテストがある。スターリングエンジンは空気の温度差を利用して動くエンジンである。理論だけなら、ちょっとした実験と座学の1時間で終わる。しかし、実際にそのエンジンから動力を取り出して車として走らせるにはコツや加工の技術が必要となる。ものづくりの難しさを学ぶ。
 ブリッジコンテストは、割り箸や爪楊枝などの簡易な材料で橋をつくり、おもりをのせ、どれだけの加重に耐えるかを競うものである。各自が設計したものを作っては壊しを繰り返し、試行錯誤の過程と成果を競うものである。
 
A美術的な内容例:
 美術の作品づくり(特に立体造形)では、論理的な思考と感覚的な思考を同時に働かせることが重要になってくる。前者は、自分の表現したいものを作るためにはどんな材料・道具・加工法が必要かを考え、手順をしっかりとたてて計画的に取り組む思考。後者は、自分の表現意図に近づけるために材料と対峙したり、材料から触発されるイメージを膨らませたりして試行錯誤し、美しさや良さを発見して応用、発展させていく柔軟で自由な思考。両者の思考をバランス良く働かすことが美術作品の制作では重要になってくる。特に後者の思考の過程で、美しさや良さに気づく感性を磨き、新しいものを生み出したり発展させたりする創造力を養うことができる。
 インダストリアルデザイン『エッグドロップコンテスト』
建物の2階から落としても卵が割れないパッケージデザインを考える。材料は画用紙3枚・接着剤・セロテープを使い、パッケージの重量100グラム以内とし、卵が簡単に収納できるものとする。このような条件にあうパッケージを考え、紙の性質を生かした丈夫な構造(実用性)と美しい形(デザイン性)を追求する中で、感性を磨き、発想力と創造力を養わせる。



ものづくり講座(国語・音楽・体育)

国語的な内容例:
 国際化や情報化が進む現代社会の中で生活するためには、分かりやすくあいてを納得させるプレゼンテーション能力や自分の言葉で文章を書く力が必要となる。文科系・理科系を問わず、音声言語と文字言語についてそれぞれの特徴とその働きを理解し、それらを生活の中での表現に生かす能力を育成する。そして、さまざまなジャンルの化学を扱った教材を使い、科学についての読解力を高めたり表現するための能力の育成を行う。また、総合人間科の発表活動や、演劇や合唱などの学校行事の場を活用し、生徒同士の自主的かつ創造的な幅広い言語運用能力や豊かな表現能力を育成する。



地球市民講座 (社会・英語)

社会的な内容例:
 今日の地球社会における科学の諸課題やことばと文化の関係にある諸問題を、地球市民的観点からアプローチする。科学技術が高度に発達した現在社会で求められているのは、高度な知識と同時に、自然との「共生観」、人と人との「人間関係構築力」、ことばと文化の関係に関して地球市民としての「倫理観」を持っていることが望まれている。そのために、科学の諸課題とことばと文化の諸課題について社会的な側面からの考察を行い、討論を通じてお互いに交流することにより「人間関係構築力」、「自己表現能力」の向上を目指し、将来の地球市民にふさわしい資質の育成を目指す。